2017年12月28日木曜日

大須作文教室 2018年1月のカレンダー

         
 ★教室見学・一日体験講座(無料)の申込は、年末年始も受け付けております。
  お気軽にご連絡ください。


2017年12月25日月曜日

講師からのご案内 ③ 会話のレッスン

 大須作文教室では、作文と並行して会話のレッスンを行います。
 話すことと書くこととは連関しています。人は、声に出して話すことができる言葉をつかって、文章を書いています。話すことができない言葉は、書くことができません。

 話す言葉と書く言葉とは、直接に反映しあっています。傲慢な話し方をしている人は傲慢な文章になり、遠慮がちに話している人は遠慮がちな文章になります。しっかりと書くことができない人は、多くの場合、しっかりと話すことができないでいるのです。

 会話力は、文章力の基礎になります。
研究生のみなさんには、たくさん喋ってもらいます。制約はいっさいありません。この教室では、どんな内容も、どんな話し方も、すべてOKです。講師とのお喋りを繰り返すことで、さらに多くの言葉をおぼえてもらい、実際に口に出して使ってもらいます。

 こうした会話のレッスンは、日常生活のなかでは実現しにくいものです。日常会話というものは、場面によって多くの制約があり、言葉を吟味している時間もありません。私たちはたくさんの言葉を目にして、多くの言葉を知っているのですが、そのほとんどを口にすることなく生活しているのです。

 この教室では、言葉をふんだんに使って話してもらいます。制約の多い日常会話を離れて、もっと自由に言葉を使えるように、話し方を変えていきましょう。

(講師・矢部)

2017年12月22日金曜日

作文教室での学び方

① まずはじめに、講師と打合せをします。
  作文のモチーフと、分量、締め切り日を決めます。


②教室の机にノートをひろげ、書きます。

③ 壁にぶつかります。

④ バナナを食べながら考えます。

⑤ あまりに書けないのでつぶれます。

⑥ 散歩をします。

⑦ お喋りをします。

⑧ バナナ。

⑨ 書きます。


⑩ 完成。


⑪ 提出後の余韻を楽しみます。


⑫ ①に戻って次の課題へ。
作画・山の手緑 
(大須作文教室で描きました.)

2017年12月16日土曜日

講師からのご案内 ② 街を歩くこと、旋律に親しむこと

 
   大須作文教室は、大津通りの「赤門」という交差点にあります。
ここから西に向かって、名古屋市内最大の商店街、
大須商店街の街並みがあります。
私が教室の開設にあたってこの街を選んだのは、
研究生のみなさんに商店街を歩いてもらうためです。

 文章を洗練させていくためには、音楽的な感覚を養わなくてはなりません。
文章にはリズムがあり、緩急があり、フォルテとピアノがあります。
読者を飽きさせない文章には、旋律があります。
これは意識してつくるというよりも、
身体的な感覚が文体ににじみでてくるものです。
そうした音楽的感覚を養うために、大須の商店街を歩いてもらいます。

 商店街を歩くことは、
デパートやショッピングモールや地下街を歩くこととは違っています。
商店街には変化に富んだ路地があって、
歩行者は複数の路地を組み合わせることによって、
いくつもの異なる風景を楽しむことができます。
自動車が行き交う大きな交差点から、アーケードに入って歩き、
さらに路地を曲がって裏通りへ、と。
ここでは決められたルートはなく、
歩行者が通りの組み合わせを自在に変えることができます。
変化していくのは、風景、路面の質感、人と人との距離、匂い、
そして、音響です。
 
 人通りの少ないアスファルトの道を40歩(メゾピアノ)、
アーケードの通りに入って買い物客の雑踏のなかを50歩(フォルテ)、
そこから建物のすき間のような小路に入って20歩(ピアノ)。
商店街を歩くことは、それだけで一つの旋律を構成する行為になります。
 自分の身体が望むように、路地から路地へと歩いてみてください。
しだいに、自分が心地よいと感じるルートができあがっていきます。
心地よいルートをみつけたら、何度も繰り返し歩きましょう。
それが旋律に親しむということです。

(講師・矢部)

 

 

大須作文教室に、Wi-Fi ルーターが入りました。

プリンターもWi-Fi で使えます。

こちらの写真(↓)は、教室の入り口から見たところです。
写真では切れていますが、右手にはプリンターを設置したテーブルがあります。

プリンターのあるテーブルの椅子は、手前が二人掛けのベンチ型です

大須作文教室の外観です。
←左に行くと、赤門交差点です。

2017年12月10日日曜日

講師からのご案内 ① なぜ “作文のアトリエ” なのか

 
 大須作文教室は、三名分のテーブルを用意しています。
テーブルの広さは1.5m×1m、高さは70cm、材質は木製です。
通常はダイニングテーブルとして使用されるものを、3台用意しました。
研究生とアトリエ利用会員は、教室が開く午前9時から午後8時まで、
このテーブルを自由に使用することができます。
このテーブルに、資料とノートまたはノートPCを置いて、コーヒーを飲みながら、
タバコの煙をくゆらせながら、ゆっくりと考えてください。
考えることに疲れたら、教室を出て大須の商店街を散歩してください。
少し歩いてから座りなおせば、何かを書きだせるかもしれません。

 私が研究生のみなさんに伝えたいのは、作文という作業には、
ゆっくりとした時間と、凝縮した時間とが、あるということです。
作文の時間には、“緩”と“急”があるのです。
まずはこの緩急の感覚をおぼえてもらいます。

 作文の時間には、“書いている時間”と“書けないでいる時間”とがあって、
大切なのは、“書けないでいる時間”をしっかりと丁寧に過ごすことです。
書けないでいる時間とは、言い換えれば、
書けないままでひたすら考え続けている時間です。
この時間は、傍目には何もしていないように見えます。
しかしこのゆっくりとした時間の中で、書く人の頭脳は激しく思考を
めぐらせているのです。
 筆が遅いことを、引け目に感じる必要はありません。
締切日のぎりぎり手前まで書き出すことができないこと、
それは必ずしも悪いことではありません。
スラスラサクサクと書きだすことができないからといって、
劣等感をもつのはまちがいです。
筆の遅い人が、しっかりとした内容を書くことは、しばしばあるのです。

 大須作文教室は、たんに作文技法を教える場ではありません。
ここは、書けないでいる時間をしっかりと丁寧に過ごすための場所です。
この教室を“作文のアトリエ”としたのは、そうした理由からです。

(講師・矢部)

2017年11月8日水曜日