話すことと書くこととは連関しています。人は、声に出して話すことができる言葉をつかって、文章を書いています。話すことができない言葉は、書くことができません。
話す言葉と書く言葉とは、直接に反映しあっています。傲慢な話し方をしている人は傲慢な文章になり、遠慮がちに話している人は遠慮がちな文章になります。しっかりと書くことができない人は、多くの場合、しっかりと話すことができないでいるのです。
会話力は、文章力の基礎になります。
研究生のみなさんには、たくさん喋ってもらいます。制約はいっさいありません。この教室では、どんな内容も、どんな話し方も、すべてOKです。講師とのお喋りを繰り返すことで、さらに多くの言葉をおぼえてもらい、実際に口に出して使ってもらいます。
こうした会話のレッスンは、日常生活のなかでは実現しにくいものです。日常会話というものは、場面によって多くの制約があり、言葉を吟味している時間もありません。私たちはたくさんの言葉を目にして、多くの言葉を知っているのですが、そのほとんどを口にすることなく生活しているのです。
この教室では、言葉をふんだんに使って話してもらいます。制約の多い日常会話を離れて、もっと自由に言葉を使えるように、話し方を変えていきましょう。
(講師・矢部)